project schedule


[studio]での活動は終了しました。
ご来場いただいたみなさん、どうもありがとうございました。

今後、吉原治良賞記念アート・プロジェクト2008では、これまでの[studio]等での活動を元にアーティストが最終計画書を作成し、それをもって審査員による2次選考が行われます。またアーティスト決定後に、別途コーディネーターの審査が行われます。
最終結果は、年明け頃に発表の予定です。

* mixiにもコミュ作ってみました!:吉原治良賞記念AP2008メンバー募集中です。

2007年6月22日

深夜の搬入。。


先日21日、今日から無事始まった山本握微による個展「運動展'007」「方法にホウホウと感嘆するのは簡単なこと」の搬入がありました。

これまで色々な展示の搬入をしてきましたが、17時間ぶっ通しの搬入は生涯初めてでした。

8時から始まり、私山下とお手伝い現役学生デザイナー二人(後輩)と、握微さんと握微さんの友人の方、そして月曜日から大阪滞在中の作家の藤井さんと、それぞれ別々な作業を延々と続けていきました。
雑然とした空間に「常設作品展示空間」と「喫茶スペース」そして「握微さんの展示空間」を一気に作ろうもんだから、気合が入らないはずがない。

私たちチーム学生は空間作り、握微さんたちは作品制作に没頭し、あるいは雑談し、最初から徹夜の覚悟があったので電気を煌々とつけ、作業に勤しみました。

「悪いけど僕は寝かせてもらいますよ」とニヒルな笑顔で11時頃決意表明をされていた藤井さんの決意も虚しく、押し寄せる荷物と展示用具、不意を突いたゴンゾの塚原さんの訪問と作品設置など、藤井さんの眠りを妨げるイベントは絶え間なく続きました。しかし皮肉にもそのお陰で、私たちとしては、とても仕事が捗りました。
私たちも気を良くして、深夜のテンションに切り替わり、盛り上がっていこうぜと、相成ったわけでございました。

結局朝の5時頃、studio内で眠ることに見切りを付けた藤井さんは、裏のベランダに一人出て、明るくなる空に対抗するかのようにサングラスをかけ、梅雨空の下、ひっそりと眠りにつきました。


握微さんは朝7時頃に会社へ向かいました。

9時頃にはゴンゾの塚原さんと垣尾さんが常設展示のために再来してくださりました。

空間は、何とか間に合いました。
握微さんの作品イメージから派生させた空間は、独特な空気を漂わせています。
お手伝いしてくれた福田さん、梅ちゃん、本当にありがとうございました。
握微さんと江波さんも、お疲れさまでした。
しっかり形にすることができました。



■ 山本握微個展
『運動展’007』『方法にホウホウと感嘆するのは簡単なこと』
会期: 2007年6月22日[金],23日[土],24日[日],29日[金],30日[土],7月1日[日]
時間:13:00-20:00
※30日[土]18:00より「運動会-rehearsal version-」開催
前回の「運動展 ’07」に新作を加え形式を深化させた『運動展 ’007』及び、他の入選作家の方法を利用して過日の入選展を一人で再現する『方法にホウホウと感嘆するのは簡単なこと』を同時開催。また30日[土]には『運動会』と称して作家がライブ形式で作品を実演する(18:00より開演)。



外で眠りについた藤井さんは、具合を悪くし先程東京へ帰られました。
何と言うか、とても申し訳ない結果となってしまいました・・・。
が、展示は本日から!
あいにくの雨ですが、お時間ありましたらお立ち寄りください。

今日からstudioオープンです。



いよいよ今日から、山本握微さんによる「運動展'007」「方法にホウホウと感嘆するのは簡単なこと」が始まります。みなさん、ぜひお越しください。

またstudioの一角には、他の入選作家のみなさんの作品も一部展示しています。あわせてご高覧ください。

徹夜で搬入作業を行ってくださったみなさん、ありがとうございました。今頃やってきて、この記事だけ書くのも気がひけますが、とりあえずご報告まで。

yamamoto

2007年6月18日


先日6月16日、梅田駅からスカイビルへ向かう仮設通路でのcontact Gonzoを見学してきました。今回はそのレビューを書いてみようと思います。


この場所は人が多く行き交う場所であり、Gonzoの最中も人が途切れることは無かった。
私がGonzoを見る際、Gonzoをしている彼らよりも、周囲のリアクションが気になってしまう。
それは彼らがcontact Gonzoとは何かと必死に模索しているのと私も変わらず、それが一体何なのか、その周囲に答えを求めているだけに過ぎないのかも知れない。

しかし、Gonzoを取り巻く周囲の環境や人々のリアクションは、多くのことを私に気づかせてくれる。
この場所は、両サイドをフェンスが塞ぎ、道幅は5メートル程度である。Gonzoは流動的に動くため、しばしば歩く人を立ち止まらせ、その歩行を妨げた。奇しくもこのフェンスにはカレイドスコープの際の作品が描かれてあった。

20代後半の男二人が殴りあう光景を、私は今までまじまじと眺めたことはなかった。
通りを歩く人にも恐らく同じように写るのではないだろうか。それも、私に見えているよりも、より暴力的で危険なものに。
ある人はGonzoの脇を足早に通り抜け、ある人は知らん顔でただただ通り過ぎる。ごく稀に立ち止まって見ている人も居れば、笑いを堪えている人も居た。

どんなに通行の邪魔でも、どんなに視界に入ってくるのが嫌でも、どんなに興味があっても、Gonzoの最中に話しかける人は居ない。
深層心理の中に、巻き込まれる危険性を抱いているのだ。
contact Gonzo本人も含め、誰もがこの行為が何なのか分からずに、そのままcontact Gonzoは続いていく。

私はその周辺のリアクションを観察するうちに、contact Gonzoの謳う「痛みの哲学」「接触の技法」よりも、“面倒くさいものには関わらない”“痛いことは極力避ける”という、現代人の抱える暗黙のルールのようなものが浮き出て来るのを感じた。

誰もがその光景に疑問を感じる。

-何か喧嘩している?
-何してるの、あの人たち。
-おかしいんじゃないの?
-あー、怖い。
-むっちゃオモロい。

しかし、疑問を持ってもcontact Gonzoには近づけない。自分が痛い思いをするかもしれないから。
それなら他人として関わりを持たない方が、明らかに利口だ。
無言でも、その気持ちが見てとれる。

商店街が荒廃し、極力人と関わらずに買い物ができるスーパーマーケットやネットショップが普及してきたように、私生活で人と接触する機会が少なくなった今日に於いて、この周囲のリアクションは現代社会を写す鏡と成り得ている気がする。

contact Gonzoを人が多い場所で行うと、そう見える。あくまでもいち個人の感想であるが。
ただ、見る人を選ぶ行為であるが故、youtubeでの動画配信は、ごく自然で必然的なもののように思う。


「どのくらいの強さで殴ったら怪我するか、知ってますか?」


七九式さんの言葉に、私は何も答えられなかった。



http://www.youtube.com/watch?v=JE6169lckoA
http://www.youtube.com/watch?v=uZvVDuAAbUU


(山下 智博)




■山本握微による「運動展'007」「方法にホウホウと感嘆するのは簡単なこと」の展示が22日からstudioにて開始されます。是非ご来場ください。
2007年6月22日(金)~24日(日) 6月29日(金)~7月1日(日)
open:13:00 - 20:00
※6月30日18:00より「運動会-rehearsal version-」開演(1時間程度)
http://www.kiwamari.org/