project schedule


[studio]での活動は終了しました。
ご来場いただいたみなさん、どうもありがとうございました。

今後、吉原治良賞記念アート・プロジェクト2008では、これまでの[studio]等での活動を元にアーティストが最終計画書を作成し、それをもって審査員による2次選考が行われます。またアーティスト決定後に、別途コーディネーターの審査が行われます。
最終結果は、年明け頃に発表の予定です。

* mixiにもコミュ作ってみました!:吉原治良賞記念AP2008メンバー募集中です。

2007年8月4日

アーティストの夏休み

みなさん、夏休みの宿題ちゃんとやる方でしたか?私は、ギリギリになっても出来なくて家族総出で・・・というほどではありませんが、まぁ、だいたい日記も全部まとめて書くタイプでした。自由工作などは特に苦手で、いつも家族の手を借りてましたね。基本的にイラちで大雑把なので、うまくできないことが悔しかったり、あまりの仕上がりの悪さにショックを受けたりしてたように思います。

さて、来週から新しく企画展がはじまります。吉原APの5組のアーティストと7人の若手注目作家が「夏休みの宿題」に挑みます。こんな豪華で面白いラインナップってあんまりないと思います(自画自賛)。それぞれの作家の特徴が出ている作品が勢ぞろいです。ぜひご高覧ください。

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企画展『アーティストの夏休み』
会期:2007年8月7日[火]~11日[土]
時間:13:30~21:00(最終日18:00まで) 観覧無料
企画・コーディネート:山本麻友美

出展作家:contact Gonzo、パラモデル、藤井光、山本握微、大崎のぶゆき(夢をみる夢)、田中さつき(夢をみる夢)、高橋耕平(夢をみる夢)、石垣陽子、呉夏枝、谷本良子、二木奈緒、ばんばまさえ、森谷悠加、よしだやよい

*最終日8月11日16時半~一部出展作家によるアーティスト・トークを行います。
(同日15時より、山本握微自主企画トーク・セッションも開催します。詳細はまた別途。)
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最近のアートは、コンセプトや理念だけでも成立し、作品として“もの”がないこともあります。吉原治良や具体の作品にあって、今のアートにないものは何だろうと考えた時に思ったのが、存在としてのダイナミズムでした。もちろん、“もの”がなくても“もの”にこだわらなくても全くかまわないと思うのですが、この展覧会では、何も考えずに単純に見て体で感じる感動をもっと味わいたいと思い企画しました。
「シンプルでわかりやすいもの」ということで思い出したのが、小学生の時の夏休みの宿題です。たいして大きい作品でもないし斬新さもなかったかもしれないけれど、やっぱり子どもの頃につくったもの、なぜかわくわくしました。それは存在としてのダイナミズムの萌芽のようなものかもしれません。
さらに、アーティストと呼ばれる人たちは、やっぱり子供の頃からすごくカッコいいものを作っていたのでは?と想像します。幼い頃の、創作の喜びとか楽しみ、あるいはトラウマとかコンプレックスを存分に思い出しながら、宿題に取り組むアーティストの夏休み。忘れ物をきっと見つけることができるはずです。

少しづつ、それぞれの作品と夏休みの思い出などもこのブログで紹介していけたらと思っています。

2007年8月2日

contact Gonzo rules!!

うれしいお知らせがあります!

contact Gonzoが先月29日に行われた「720アワード@pamo2007」にて大賞を受賞しました!!!
その時の映像を、Youtubeで見ることができます。

contact Gonzo / damaged sons on border (1of 2)
contact Gonzo / damaged sons on border (1of 2)

そして今日は、昨夜の森さんを招いてのトークの興奮さめやらぬ中、藤井光さんとcontact Gonzoさんは、午前中からGonzoの聖地・扇町公演にて撮影を行っています。これは、吉原APの本筋とは全然関係ないのですが、この2組が独自に進めているプロジェクトです。こちらの内容についても、また徐々にご紹介したいと思っています。(すごく面白いことをしようとしています。早く言いたい・・・ウズウズ・・・)

Gonzoは、明後日8月4日には、びわこホールのイベントに出演します。
8月 4日(土)12:00 大橋可也振付/東野祥子ソロダンス・contact Gonzo
なんと無料!ブレイク寸前のcontact Gonzoにぜひご注目ください。

満員御礼

今日のレクチャーは、本当にたくさんの方にお越しいただきました。(狭い、暑い、さらに前半は一部聞こえにくかったりと、いろいろお迷惑おかけしましたが、、、)とても有意義で重要なキーワードがたくさん隠されているトーク・セッションになったと思います。

いろいろ書きたいことはあるのですが、私の中でまだ消化しきれていないので、詳しくは後日改めますが、今後、美術が社会の中で担っていく役割などについて意識させられる部分が多かったように思いました。いろんな要素がてんこもりだったので、見に来ていただいた方それぞれの中で、印象に残っている部分が全く違うのではないでしょうか。またご意見、ご感想などもお寄せください。

2007年8月1日

本日のトーク・セッション


今日18時半より、ドキュメンタリー作家で映画監督でもある森達也さんを招いてのトーク・セッションがあります。

定員を上回りたくさんお申し込みいただいたようです。(受付はいったん締め切りました。)ご来場、いただくみなさん、どうぞお気をつけていらしてください。今日お越しいただけない方も、またこのブログでも様子をご紹介しますのでお楽しみに。

2007年7月30日

萌の朱雀

今日は、[studio」で"夢をみる夢"の高橋耕平さんと、現美センターの正木さんと打ち合わせをしました。"夢をみる夢"の非公開レクチャーの段取りについての話し合いです。懸案だった場所の問題もクリアーできて、内容も固められそうです。(>山下さん また報告します。)

ちなみに"夢をみる夢"の「3つの共有計画」のうちのひとつ、富士登山は8月11日に決行予定だそうです。さてさて3人は別々のところから出発し、無事、山頂で落ち合うことができるのか・・・楽しみです!

で、全く関係なく高橋さんとべらべらしゃべっていた時に、田舎の話になって、私の実家は河瀬直美監督の『萌の朱雀』のところですよ。というと、高橋さんも泣きましたとのことで意気投合!私はあの映画、自分のために作られた映画だと秘かに思っているぐらい思い入れがあるのです。近所の人もたくさん出ているし、今はもうない幼稚園もバスが通っていた道もどれもなんとも言えない気分にさせてくれるものでした。久しぶりに見ようかな。

そして明日31日は、藤井光さんのレクチャーが神戸大学であります。明後日1日の森達也さんをむかえてのトークの前ですが、こちらもぜひお越しください。

【芸術裁判】レクチャー 藤井光
【日時】2007年7月31日(火)15:30~17:30
【場所】神戸大学発達科学部C棟(音楽棟)101教室(無料)
【お問い合わせ】yamazakimama@hotmail.co.jp

2007年7月29日

北海道より。

こんにちは、北海道よりアートコーディネーターの山下です。
身辺報告も兼ねてお便りです。

大阪の夏は蒸し暑くて死にそうですが、ここは極楽、窓を開けて寝たらカゼひきます。
そんな環境の中で、私は今「北海道立近代美術館」にて博物館実習というものをしています。

最近人気(と聞いています)の学芸員になるための実習で、ニュアンスは教育実習と変わりないと思います。
家からの通いで8時に家を出て、8時に帰宅。という毎日です。その時間外にこのプロジェクトのことや自分の企画のことをやる。想像以上のものでした。

入選作家の山本握微が掲げる「普通芸術」
制作する人間の立場が「普通」であること、つまり一定時間働き、報酬を得る、企業に属するなどした人間が行う芸術活動を総称したものです。一定の報酬を得ているので、制作活動や展覧会にかかる費用は全額自分で賄う。そうすることで自分だけの表現ができる、と山本本人も言っていました。
日曜画家と同一視されそうですが、決定的に違うのは、自ら積極的にアート界と接点を持とうとすることであると言っています。

日常的な「仕事」と、その間にある時間を使っての「制作」を両立して行うことは、並大抵のことではありません。
山本握微は、展示の度に徹夜をして、朝「行きたくねぇー」と言いながら仕事に行っています。
何となく分かってはいましたが、学生の私にはリアリティが無いままでしたが、今、ひしひしと実感しています。

芸術系の実習とはいえ、たっぷりと時間拘束され、その間は自由時間が殆どありません。
帰ってから夕食、風呂のほか、日誌や報告書、次の日までの課題をこなすともう11時。ここから自分の時間になるのですが、気力が持ちません。
この状態から、制作活動に移行するアーティストの熱意には、ただただ感服します。

しかし山本の言う「普通芸術」は、何も山本だけが実践しているものではありません。
同じく入選作家の藤井光も自分の仕事を持ちながら(映像という項で繋がってはいるが)制作をし、夢をみる夢も、大学の講師をしながらと、考えてみればみんな普通芸術家かもしれません。
ただ山本握微は、日本においてごく一般的な「サラリーマン」の形態で活動しています。
ちなみにstudioには山本握微の給与明細も展示されています。笑

日本におけるアートへの支援の無さは、こうしてみると顕著に現れます。
「好きなことやってるんだから仕方が無い」という一般の方の意見はごもっともですが、今やアートはその地域の、その国の文化のバロメーターとして、先進国の間では評価されます。
逆輸入主体の日本美術が、いつか変わってくれればと、思いながら僕もこうやって文章を書いています。

学芸員になりたい人が増えているなら、その傾向がプラスに転化していけば良いなと思います。
学芸員もコーディネーターも、やっていることに大差はありません。どちらもストイックで大変な仕事だと思います。

「コーディネーター」を公募したこの吉原治良賞の意義は、「コーディネーターが必要だ」という、そういうメッセージが込められているのかと、考えさせられます。

そのためにも「需要」が無ければならないと、考えています。
見る人が増えれば、認知も広まる。
単純なことですが、そうなのかな、と思いました。

そのためにコーディネーターがしなければないこと、山積みです。
まず、皆さんに見てもらわなきゃないので、これからの告知です。

8月1日の森さんのレクチャー、コーディネーターの山本さん主催の「アーティストの夏休み」に続き、8月末からは各作家による展示がなんと毎週末行われます。

この5組の作家の中から、9月以降の二次審査で1組が選ばれる。
一体誰が選ばれるのでしょうか?私も検討つきません。
このプロジェクトにおける展示の側面には、そういった問題もあります。審査員になったつもりで、これからの展示を楽しむ。そんな楽しみ方もあるのではないでしょうか。


yamashita

ここにまだ登場していなかった

このブログに全然登場していない、入選作家さんがいますが、何も活動していないわけではありません。ちょっとだけフォローしときます。


パラモデルさんは・・・・

8月1日~9月2日 高知県立美術館にて展示とワークショップ
8月19日 福島県立美術館にてワークショップ
9月1日~9月17日 横浜バンクアートにてグループ展
9月7日~9 月7日 神戸アートビレッジセンターにてグループ展
9月24日~10月22日 中国北京にてグループ展

・・・と吉原以外の活動も目白押しです。[studio]での展示は、9月14日ー16日を予定しています。新しく開発された素材<グルーヴ・チューブ>の可能性を探ります。



また、夢をみる夢さんは・・・・

「3つの共有計画」という新しいプロジェクトを開始しています。これも今までに聞いたこのない斬新な計画です。
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一人一人の生い立ちが違うように、現代に共通するリアリティ・・・と言ってもそのレベルは様々。夢をみる夢も三人三様。そんな中で、ひとつの目的を立て、それを実行することで、「他者と共有できること」「共感の可能性」を探ります。
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と趣旨を一部、抜粋しましたが、夢をみる夢の3人それぞれが個々の方法で、ひとつの目的に向かって行動します。お互いにその方法については、話さないままで。
その3つの目的が以下です。

「富士山の山頂から一緒に景色を眺める」
「吉原APの活動費10万円を3人で割って、それを元手にそれぞれが10万円に増やし、300,001円で物を購入する」
「これまで本格的に勉強したことのないドイツ語を習得し、ドイツ語でアートについて語り合う」

[sutudio]では、8月24日[日]~26日[日]、8月31[日]~9月2日[日]、9月7日[金]~9日[日]の3週にわたり、この「3つの共有計画」の成果を順次公開していきます。

ビデオカメラを持って、それぞれの場所から、富士山頂を目指して出発する日も間近!日程が確認できたら、またこのブログでも紹介したいと思います。